19・2・12


「(上品に食べないと、お師さんの機嫌が悪くなるだろうな……)」
「お師さ〜ん、用意してくれた茶葉でお茶淹れたで〜♪ はいこれ、なずな兄ィの分や!」
「……(ありがとう、みかちん)」
「あッ、影片ばかりずるいよ、僕にもその天使のような笑顔を見せておくれ…仁兎?
 僕も、より美しく仕上がったクロワッサンを選んであげただろう? 口に合わなかったかね?」
「……(お師さんのクロワッサンもおいしいよ)」
「ああ、可愛いねえ……このまま時を止めて永遠に鑑賞していたいのだよ」
「んあ〜、せやけどはよ食べへんとクロワッサン冷めてまうで? みんなで一緒に食べよ♪」